【さぁ夏だ!旅の支度を始めよう】 アジアン・トラベラーのおすすめ!(Vol.4) 危機管理編

世界一安全な国・ニッポン!

海外からの旅行者があきれて腰を抜かすほど日本は安全な国です。

日本人にはそれが当たり前(常識)のことでも、海外ではそれはあり得ない(非常識)ということがどれだけ沢山あると思いますか?

せっかくの楽しい海外トラベルが、最悪のトラブル旅行にならないために、「アジアントラベラーのおすすめ!」の番外編「危機管理編」をまとめてみました。

 

盗んだ方より盗まれた方が悪い

アジアのとある国で犯罪に巻き込まれ、お金やクレジットカード、パスポートまで取られてしまいました。日本国内での被害なら、警察に行って被害届を出し、銀行やクレジット会社に電話をしてカードの使用をストップします。しかし海外ではそう簡単にことは進みません。国によっては、まず弁護士に「このような犯罪に巻き込まれました」という宣誓書を作成してもらい、それを持参して警察に行かないと犯罪証明書(ポリスレポート)がもらえない国もあります。銀行やクレジット会社に連絡するにしても国際電話です。スマホも取られてしまっていたら、日本の大使館にも連絡が出来ません。ポリスレポートを作ってくれた警察官が、「命まで取られなかったから良しとしなくちゃ」と笑顔で言います。当然ながら捜査などを行う気もなく、偶然犯人が逮捕されても、取られたものが帰ってくる保証はゼロに等しいのです。

「犯罪者が悪いのは当然、そもそも犯罪者にスキを与えたあなたが悪い」これが世界の常識ならば、自分の身は自分で守る。スキを与えないスキルを身につけましょう。

 

スキNo.1 : バックパッカーは危険です

バックパッカーとは、低予算でリュックサックを背負って旅行する人たちのことです。

ここでは、そのような人たちが危険であるということではありません。スキNo.1はバックを背負って歩くことが危険ということです。犯罪者はカッターを手に後ろから近づきます。サックとバックを切り裂き、中から財布やスマホを盗むのです。また、レストランなどで、椅子の背もたれにバックをかけて食事している人を見かけます。もっとひどい人になると、そのままトイレに行ったりもします。最近日本でも満員電車などで、バックを抱えるように前に持つのがマナーとされてきました。痴漢やその冤罪を防ぐことに効果的なマナーですが海外ではスキを与えない危機管理の常識です。

  • バックを背負うのはNG.
  • バックを椅子に掛けるのはNG.

スキNo.2 : 歩きスマホは危険です

日本では、「歩きスマホ」「歩きタバコ」が区や市の条例として禁止されているところが多数あります。日本人的気質の「ひとに迷惑を掛けるな」が基本となっております。しかし、海外においては、「歩きスマホ」「公共の乗り物スマホ」は、犯罪者の格好のターゲットになっているのです。物価の安いアジアの国においてiPhoneなどは、月収の5倍以上もする高級品です。犯罪者は自転車やスクーターなどに乗ってスマホを強奪します。そして、その足で Pawn shop(質屋)か携帯ショップに一直線に向かい換金するのです。バスや電車などでも停車する直前に奪われることもあるのでご注意が必要です。

  • 必要以上のスマホ使用はNG.
  • 写真撮影も周りを気にしないとNG.

スキNo.3 : キャッシュカウントは危険です

海外旅行に行くと必ず必要になるのは、現地通貨への両替です。レートの良いところを求めて街の両替所に行ったり、ATMで引き出したりします。実は両替所で円を交換する日本人は「最高のお客様」なのです。その理由は大金を現地通貨に替えるので騙しやすいからです。本来紙幣が100枚のところを平気で2~3枚少なく渡したりします。万が一気づかれても「ソーリー」で終了です。後の祭りにならないようにするには、両替レートを口頭ではなく紙に書いて確認し、お金を受け取ったら窓口の前でカウントするようにしましょう。また、両替所の店先やATMの前でキャッシュのカウントをするのはもっとも危険で、ホールドアップ(銃や刃物を突き付けられる)を受けることさえあるので絶対にやめましょう。

  • 人目の多いところで現金を見せるのはNG.
  • 両替所でのダブルチェック忘れはNG.

スキNo.4 : 尻ポケットは危険です

バックパックと同様のことなのですが、人間は馬みたいに視野が広くなく、後方が鈍感な生き物です。まして、お尻はお肉が多い部位なのでスキだらけの場所といっても過言ではありません。

日本では当たり前のように尻ポケットにお財布やスマホを入れている人を良く見かけます。あれは完全にアウトです。「どうぞご自由にお持ちください」と言っているのと同じです。できればこの癖を日本にいるときからやめるようにしてください。

  • 尻ポケットにお財布やスマホはNG.
  • チャックやボタン付きでも尻ポケはNG.

スキNo.5 : チビッ子ギャングは危険です

東南アジアには常夏の国が多く、Tシャツに短パン、サンダル履きで過ごせるので、寒さに弱い中高年に人気です。そんな国々の大都市に行くほどホームレスやストリートチルドレンの多さに驚ろかされます。寒い国では凍死というリスクがありますが、暑い国ではスコールの雨水がシャワー代わりになるのです。そんな都市に潜むチビッ子ギャング団の犯罪手口を紹介しましょう。

「アイスクリーム爆弾」と呼んでいるのですが、4~5人のグループを組んだチビッ子たちが、ワイワイ・ガヤガヤと騒ぎながら後ろから迫ってきます。

チビッ子Aは手に持ったアイスクリームをカラダごと対象者にぶつけに行きます。

チビッ子Bは対象者に謝りながら、チビッ子Aの頭を叩いたり怒鳴ったりします。

チビッ子Cは汚いハンカチを出して、対象者のアイスクリームを拭こうとします。

チビッ子Dはそのスキをついて対象者から金目の物を盗みます。

チビッ子Eは見張り役で、警察などが来たら逃げるように合図を出します。

この手の犯罪は、繁華街のそばにある公園や裏路地で頻繁に起きるので、そのような場所には近づかないことが基本です。また、「バラ一輪の花売り娘」と呼ばれる少女を中心としたグループもあるのでご注意ください。どちらのグループも地元の犯罪組織がストリートチルドレンを使って犯罪をさせているので、チビッ子だと思って手を出すと大変なことになります。

  • 複数人でも危ない場所へ行くのはNG.
  • 日本人の特徴である早歩きやおしゃれはNG.

スキNo.6 : 可愛くてもその生き物は危険です

日本では厚生労働省が定める狂犬病予防法により、生後3か月以降のすべての犬に対して年1回のワクチン接種が義務付けられております。しかし狂犬病のリスクは、アジア各国に限らず、日本、英国、オーストラリア、ニュージーランドなど一部の国を除いて全世界に分布しており、年間数万人が狂犬病で亡くなっております。可愛いからと手を出すと、嚙まれたり引っ掻かれたりしますので、ノラ犬(特に涎を垂らしているような)には注意が必要です。また、蚊に刺されたり蟻に噛まれて、患部が腫れたり高熱を出すこともあります。虫刺され対策は日本を出る前に用意しましょう。

 

平和ボケ時代は終了

「日本人は平和ボケ」だと言われ続けて数十年が経ちました。海外に比べて治安が良いから特に問題はないよね。どこかの国がミサイルを日本付近に打とうが、どこかの国が日本の領海を侵犯しようが、戦争にはならないよね。そんな平和ボケ時代は終わりを告げようとしています。

核を持ったロシアがウクライナに戦争を仕掛け、まるでゲームのように爆撃が繰り返されます。私は陰謀論者ではありませんが、コロナウイルスやワクチンなども誰かの損得で仕掛けられたものかもしれません。更には、日本の元首相が暗殺されるなど、誰が思っていたでしょうか。

アジアを旅すると、様々な戦争の爪痕に触れることができます。第二次世界大戦の戦場、南北ベトナム戦争の戦場。いまだ地雷が残っている場所もあります。記念館や記念碑、博物館などを訪れるたびに思うのは、ただただ平和への願いです。

 

まとめ

日本の常識は世界の非常識、世界の常識は日本の非常識、要は、お国が変われば言葉も変わり、文化や歴史、思想まで違うのが当然のことなのです。そういったことを理解して、他国の人でも相手を思いやり、リスペクトできるのが、日本人の良さであると信じています。

平和で安全な世の中、気軽に海外旅行ができる日々のありがたみを忘れずに、アジアン・トラベラーの旅は続きます。

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